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zoom RSS 朝に唄えば Notes for "Music from Le Matin"

<<   作成日時 : 2012/12/26 11:00   >>

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今年の6月、東京は西荻窪の柳小路通りで毎月第3日曜のお昼に開催されている 『西荻昼市』 に出掛けた。2003 年の12月に始まった催しで、柳小路商店街の様々な飲食店が11時から16時まで 『おとなの縁日』 とも言える楽しい時間なのである。
店の扉は開放され、その前にまで迫出して料理をしたり酒を飲んだりの賑わいだ。いわゆる 『まち興し』 なのだろうが、それに留まらない勢いがとてもあって面白い。

そもそもそこに足を運んだ理由は、永年の友人である美川俊治さんが 「飲み屋で演奏する」 と聞いたからだ。
インキャパシタンツと非常階段、近年は Soundings* あるいはソロでも演奏と大活躍の美川さんである。
さらには様々なジャンルの方とのセッションも多く、枚挙すれば切りが無い。

でも 「飲み屋で演奏」 とは、さてどんな感じで遂行されるのだろう?「きっとそこへ行けば昼間から酒も飲めるに違いない」という邪念が後を押し、やはり友人である冷泉さんと共に昼市へと馳せ参じる。
JR西荻窪駅下車の後、数分も歩かぬ内に現地に到着した。もう昼市はすっかり盛りあがっていて、飲んでいる方はあちこちに居る。

美川さんは細長い台に機材をセットしていたが、その台はバー・カウンターなのだった。”Le Matin (フランス語で朝の意)” なるワイン・バーが演奏の場で、エレクトロニクス担当の美川さんを含むカルテットの演奏が繰り広げられる。

康勝栄さんは、エレキ・ギターを演奏。石川高さんは、笙 (しょう) で参加する。そして、膨大数のキッチン・タイマー (の中身) を始めとする面白い発音体種々を用いて奔放なる音遊戯を繰広げてしまうのが川口貴大さんであった。

当日どんな天候だったのか、かなり飲んでしまったものでよく覚えてはいない。
ともあれ、彼らはカウンターにユル〜く並ぶ感じで Le Matin から道路に向いて演奏を始めた。

それぞれが豊かなキャリアを蓄積したカルテットから放射されるのは、てんでバラバラな様で居て見事に共存するノイズである。

それは騒音、と言っても心地よく気持ちを騒がせてくれるナイスな音であった。
もちろん、道を行く方々にしてみればそこで演奏しているのが何者なのかを知る由も無い。

でも騒がしい音が次々に紡ぎ出される風景を興深げに覗き込みこそすれ、その演奏を止めようとする者は誰も居なかったのである。 
Le Matin のご店主は、ひろこさんと言う。
彼女が、この痛快な演奏会を西荻昼市において企画したのだ。
「そのあたりを歩いているおばさんが美川さん達の演奏を聴いて何か思ってくれたら、とても嬉しいなぁ」と思って、
発案されたらしい。

実を言えば、ひろこさんは昨年のクリスマス・イヴに渋谷のアップリンク・ファクトリーで開催された 『酒とノイズ』 にお越しくださった。美川さんをホストに私も参加させて頂いて、ロサンジェルス・フリー・ミュージック・ソサエティ (LAFMS) を特集した催しである。関西を出自とする我々が遂行したものでそれはお笑い的アトモスフィアに満ちてしまい、とても楽しい時間を過ごした。その後で知ったのだが、中尾さんは Le Matin でフィービ・スノウの様な渋い歌手に交えてザ・レジデンツなどをも BGM として流していると言う。ご自身もバンド活動を行われている様で、豊かな文化を享受し周囲とそれを分かち合おうとして居られるのだ。そのことには、いたく感じ入った。
ともあれ、昼市の日は冷泉さんと「好い場所があるなぁ〜」と喜びを分かち合ったのである。

それから時が経ち秋の気配が漂い始めた頃、美川さんからご連絡を戴いた。昨年に続いて、クリスマス・イヴにアップリンク・ファクトリーでノイズの催しを行うというお話である。美川さん主催の 『酒とノイズ』 を Jojo 広重さんが当地でも行って来た 『ノイズ大学』 と融合させ、『酒とノイズ大学 (feat. LAFMS)』という催しを行うと言う。ついては、「LAFMS に関係しているので参加を検討してください」 のことで、「ならばお願いをいたします」 と話はまとまったのである。

ただ、私にしてみれば居住している大阪から東京まで出向かねばならない。折角東京に行くのなら、Le Matin に寄ってみたくなった。
そこからどうした脈絡に拠るものか、「まずは、現地で飲み会を設定するのが良かろう」と考える。美川さんと冷泉さんそれに最近とてもお世話をおかけしている内田静男さんにお声掛けすると、皆さん「ぜひ飲みましょう」とご快諾のご返事を頂戴した。

折角集まるのだから 「翌日アップリンク・ファクトリーで LAFMS の映像を披露しますが、それに関連するものを見て頂きましょうか?」 と提案すると、美川さんから 「じゃあ、演奏も辞しませんので」 とのご提案が飛出す。ならば、やはり演奏家である冷泉さんと内田さんにも打診するとこれもご快諾となった。さらにひろこさんから康勝栄さんが演奏を申し出てくださったとご連絡を戴き、飲み会はこのメンバーによる各々ソロ・ライヴへと発展する。
それにも飽き足らず「記念にコンピレーション CD-R を作ってしまおう」と話はさらに進み、私のレーベル NEUREC から出版と相成ったのが本作なのだ。いやはや勢いとは恐ろしいものだが、結果として出来上がった 『朝に唄えば - Music from Le Matin” は素晴らしいものとなった。

全ては、Le Matin という場所の持つ魅力ゆえの結果である。それは、とりも直さずひろこさんあってこその結果だろう。その認識は、参加者全員に共通するものである。なので、ひろこさんへの感謝を込めてこの短文を締め括る次第とさせて頂こう。

*Soundings とは、美川さん・康さん・石川さんに打楽器担当の山本達久さんが参加するカルテットである。

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Music from Le Matin
(Dedicated to Le Matin)

“From Zenpukuji to Le Matin”
Shizuo Uchida
His is active in groups as “Le Son de L’os” and “kito mizukumi rouber” and in solo form. Bass guitar is main instrument in his improvisation.
www.neconeco-rec.com

“Tope Suicida”
Katsuyoshi Kou
He is South Korean national living in Japan and hosts “Soundings”. He does not recognize himself to be player or musician.

“Spiral Definition”
Reizen
He has been active in drone-ambient unit “NERAE” since 2007 and transferred to solo action in performance. He continues experimental and avant-garde performance based on drone and minimal music.

“le matin ideal”
T. Mikawa
He has been and is an office worker and begun his musical action as a member of “Hijokaidan” when he was in college. His simultaneous action includes that as head performer in “Incapacitans”. Numerous sound works have been released from him and it is well known that his live performance is so active.

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